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こんにちは、fidnです。ダイの大冒険の約30年のファンです。
前回に続き、2020年版ダイの大冒険のアニメの第30話「ポップの覚悟」を視聴しました。
言葉が出てきません。記憶を消してもう一度見たい。
原作との違いや心に残ったシーンをふまえて、長年のファンの視点で以下のスタンスで感想を書きます。
- 原作や1991年版のアニメとネガティブな比較はしない
- 監督・声優さん・作曲家さんなど制作陣をリスペクト
注意点としてこの記事はアニメだけでなく、原作のネタバレも含みます。
原作とアニメを見た方は、続きをお読みいただければと思います。
2020年版アニメ「ダイの大冒険」第30話「ポップの覚悟」の感想
第30話「ポップの覚悟」の感想をまとめます。
- すべてが最高だったポップ
- ダイが叫ぶシーンでの、声優の種崎さんの気持ちのこもり方
- ダイの紋章が拳に移った理由に重要な違いが
続いて、感想をそれぞれ詳しく書いていきます。
すべてが最高だったポップ
もうこれまでの感想でも何度書いたかわかりませんが、ポップ、最高でした。
やはり最も心に残ったのは、ポップが命を捨てることを覚悟の上でバランにメガンテを仕掛け、その後にダイが記憶を取り戻すという流れです。
アバン先生がハドラーにメガンテを仕掛けるシーンの回想で前編が終わり、後編でいよいよはじまるメガンテの詠唱・・。
私は前編が終わった後の CM 中にすでに泣きそうでしたが、ポップが涙と鼻水でグシャグシャになった顔でダイを見て「ダイぃ・・」と話しかけるところで涙腺が限界を超えました。
もう泣きそう #ダイの大冒険
— fidn@外資IT (@lancork) May 1, 2021
数あるポップの名セリフの中でも筆者が特にアニメで聞けて嬉しかったのは、以下のセリフです。
それに・・・おれはダイのために・・・・・勇者のために死ぬんだ・・・言ってみりゃあおれたち人間の未来ってヤツのためにさ・・・
こんなカッコイイ死に方は他にねえよな・・・引用元:第30話「ポップの覚悟」
これから自分が死ぬことがわかっているのに、恐怖や絶望ではなくむしろ未来を感じさせる口調。実際のアニメのセリフでもこの感じが完全に再現されており、改めて声優の豊永利行さんとポップの一体感を感じました。
ポップが死の瀬戸際になるシーンは第9話「ひとかけらの勇気」のロモス城でのクロコダイン戦にもあり、このときのポップのセリフにも以下のようにカッコよさに関するものがあります。
おれにだってプライドってもんがあるんだ
仲間を見捨てて自分だけがぬくぬくと生きているなんて・・・死ぬよりカッコ悪りィやって・・・そう思っただけさ・・・引用元:第9話「ひとかけらの勇気」
「死ぬよりカッコ悪りィ」と「こんなカッコイイ死に方」の対比が何とも言えません。
仲間のために命を捨てる覚悟があるという点ではどちらも同じですが、自分のプライドのことも考えていたクロコダイン戦からさらに成長し、バラン戦では「おれたち人間の未来」というスケールの大きさ。
メガンテを唱えはじめて放つまでの間にはポップとダイ・ヒュンケル・クロコダイン・レオナ・バランとの間に会話がありましたが、その間にはBGM「強い覚悟で出撃」がずっと流れていました。
サウンドトラックの感想で今後使われるのが楽しみな曲として期待していましたが、その曲名や曲調はまさに「ポップの覚悟」という第30回にマッチした曲でした。
ポップがメガンテに散るこの回、筆者は約30年前にジャンプコミックス版の12巻ではじめて読み、ド肝を抜かれたことを覚えています。
また原作の連載当時には筆者だけでなく、他の多くの人にも衝撃を与えていたことを示す資料があります。それはダイの大冒険 パーフェクトガイドブックの以下の文章です。
ポップが自己犠牲呪文(メガンテ)に散る第101話「ポップの最期」は歴代最高得票を記録した回であり、アバン、ヒュンケルのときも凄かった抗議の手紙の数をはるかに上回る量が編集部に届いたという
「抗議の手紙」が1990年代という時代を感じさせますが、2021年の現在も「メガンテ」が Twitter のトレンド入りしたことで、やはり多くの人に衝撃を与えています。
ダイが叫ぶシーンでの、声優の種崎さんの気持ちのこもり方
記憶を取り戻した直後からダイがポップの名前を叫びますが、気持ちのこもり方が尋常ではありませんでした。
2回叫ぶ「ポップ~~~ッ!!!!!!」というセリフの最後のほうが、両方とも裏返るほどだったからです。
こんな想像の上を行く声、アニメで聞いたことがありません。
「ダイの大冒険の泣ける名シーンランキング5選」という記事に書きましたが、筆者はダイの大冒険の中でもこのダイが叫ぶシーンが特に好きです。
メガンテ特有の大爆発や、命の最期を表すような光の柱を前に主人公が泣き・吠える姿。
またヒュンケルの「バカ野郎~~ッ」というセリフも、梶裕貴さんの声が入ることで、普段は冷静で暴言など吐かないヒュンケルが取り乱している様子を表していると感じました。
ダイの紋章が拳に移った理由に重要な違いが
ダイの紋章が拳に移った理由に、原作から若干の変更が加えられていました。
竜の紋章を拳に移したダイに殴られてバランが驚愕するシーンで、バランの心のセリフに以下の違いがあります。
- 原作:「まさか・・・人間の・・・ソアラの血が・・・!?」
- アニメ第30話:「まさか・・・人間の心・・・ソアラの想いが・・・これを!?」
原作では「ソアラの血」となっていますが、アニメでは「ソアラの想い」となっています。
ダイが竜の騎士であるバランと人間のソアラの間に生まれたという点ではどちらも同じですが、アニメでは「想い」という言葉が選択され、よりダイやソアラの意思が奇跡を起こしたと感じられる表現になっていました。
この変更、とてもしっくりきます。「人間の心」という表現も、自分が捨てた心にバランが打ちのめされるという今後の伏線になっています。
おわりに
第30話「ポップの覚悟」の感想をまとめます。
- すべてが最高だったポップ
- ダイが叫ぶシーンでの、声優の種崎さんの気持ちのこもり方
- ダイの紋章が拳に移った理由に重要な違いが
おそらく今後、何度も何度も見返すであろう、紛れもない神回でした。
次の第31話は「父と子の戦い」です。予告編でドルオーラを放つバランや怒りをむき出しにするダイの顔が・・。早く続きを見せてくれ!!
新アニメで描かれることが期待される、ダイの大冒険で押さえておきたい感動シーンは以下の記事にまとめています。