【2020年版】アニメ「ダイの大冒険」第37話「一瞬にすべてを」の感想


【2020年版】アニメ「ダイの大冒険」第37話「一瞬にすべてを」の感想

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こんにちは、fidnです。ダイの大冒険の約30年のファンです。

前回に続き、2020年版ダイの大冒険のアニメの第37話「一瞬にすべてを」を視聴しました。

マァムの派手な戦闘のほか、原作の見開きで美しかったシーンがより鮮やかになった作画も最後に見ることができました。

原作との違いや心に残ったシーンをふまえて、長年のファンの視点で以下のスタンスで感想を書きます。

  • 原作や1991年版のアニメとネガティブな比較はしない
  • 監督・声優さん・作曲家さんなど制作陣をリスペクト

注意点としてこの記事はアニメだけでなく、原作のネタバレも含みます。

今回も原作すべてとアニメを見ていない方はこの先を絶対に見ないでください。きっと後悔します。

原作とアニメを見た方は、続きをお読みいただければと思います。

2020年版アニメ「ダイの大冒険」第37話「一瞬にすべてを」の感想

第37話「一瞬にすべてを」の感想をまとめます。

  • マァム、とんでもねえ強さ
  • チウが薬草を5個も使った強敵が変わった
  • ダイがザムザに共感する最期のシーン、アニメでより美しく

続いて、感想をそれぞれ詳しく書いていきます。

マァム、とんでもねえ強さ

前半パートではマァムがザムザを圧倒するアニメーションがとにかく秀逸でした。

ポップの「とんでもねぇ強さだぜ」というセリフのとおり、武闘家のすばやさとザムザをボッコボコにする戦闘シーン、最高でした。

また第36話「超魔生物対チウ」の感想で期待していたブロキーナ老師の回想シーンも描かれました。

閃華裂光拳の伝授をお願いしたあとのブロキーナ老師の「・・・わしってシブイ?」のセリフのあと、細かいものの原作と以下の違いがありました。

  • 原作:マァムは後ろ向きで下を向いたまま、チウは「え・・ええ・・・」
  • アニメ:マァムの表情(汗)が明らかに。チウは「ズコー!」

原作ではマァムの表情が不明だったものの、ブロキーナ老師のギャグに対する反応に大きな違いはありません。一方でチウはアニメでよりリアクションが大きくなっていました。

そしてチウといえば薬草エピソードです。

チウが薬草を5個も使った強敵が変わった

いつも薬草を5つは持ち歩いているチウですが、ダイの体力回復のために持ち物を探しても出てこないシーンがありました。

その理由となる回想で、チウが薬草を5つも使ってしまった強敵に原作と以下の違いがありました。

  • 原作:軍隊アリ 3匹
  • アニメ:モーモン 4匹

軍隊アリはドラゴンクエスト2で登場するモンスターで序盤ではスライムと比べてなかなかの強敵ですが、最近のドラクエでは登場していません。

一方でモーモンはドラゴンクエスト9から登場し、ドラゴンクエストウォークなど最近のタイトルにも登場する見た目がかわいらしいキャラです。

より多くの人に強さ(弱さ)とともに知られている度で言えば、モーモンに分があるための変更だと思われます。攻撃のときに怖い顔になるのも再現されていました。

軍隊アリ、見た目は普通にアリなのでアニメで出てくるとちょっとリアルすぎるというのもあるかもしれません。

また薬草使っちゃったエピソードを聞いたポップの反応も、若干ですが変わっていました。原作では以下のとおりです。

軍隊アリ相手に薬草5つも使うんじゃねえっ!!!

引用元:ダイの大冒険 文庫版 第9巻 p.223

一方でアニメでは以下のとおりでした。

そんなザコ相手に薬草5つも使い切るんじゃねえっ!!!

引用元:ダイの大冒険 第37話「一瞬にすべてを」

チウの相手がザコモンスターだったことや、薬草5つをひとつ残らず使ってしまったことがよりわかりやすくなっています。

ポップにこう言われた後、チウがシュン・・・とするシーン、けっこう好きです。アニメではシュンとするチウの顔がドアップになっており、さらにバツの悪さが増していました・・(笑)。

ダイがザムザに共感する最期のシーン、アニメでより美しく

ザムザ戦の中で最も美しいと感じるシーンは、ザムザが灰となったあとに夕日に照らされるダイたちやロモス闘技場の場面です。

ポップの「親父にほめてもらいたかったんだろうな」というセリフのあと、原作ではダイの以下のセリフと夕日に照らされるロモス闘技場・参加者や仲間たちのシーンで、見開き 2 ページが使われています。

・・・・・・わかる・・・おれ・・・なんとなくわかるよ・・・

引用元:ダイの大冒険 文庫版 第9巻 p.269-271

このシーン、アニメでほぼ原作そのままの構図が再現されており、カラーになっていることで夕日の色が美しく表現されていました。

原作ではこのシーンにゴーストくんがいたものの、アニメではいないという細かな違いはありました。

ダイが父親であるバランへの言葉にできない思いをはじめて口にするシーンによくマッチした、悲しくも美しいアニメーションだった思います。

よくよく考えると、ダイの大冒険では以下のように父と子の関係が描かれているキャラクターが多いです。

  • ダイ・バラン
  • ザボエラ・ザムザ
  • ポップ・ジャンク
  • マァム・ロカ
  • ヒュンケル・バルトス

こうしてみると父親への感情が作中でもっともストレートに表現されているのは、幼少時代のヒュンケルだと考えられるのはちょっと意外でした。

余談ですが、小さいころ私の父親は勉強のジャマになるという理由であまりマンガを買ってくれませんでしたが、なぜかダイの大冒険のジャンプコミックス単行本だけはたまに買ってきてくれました。

持っていた数少ないマンガだったため何度も何度も読み返したのも、私が今でもダイの大冒険を好きな理由のひとつです。

関係性は違えど、ダイの「なんとなくわかる」というセリフのようにそれぞれのキャラで共通するところもあるのが、ダイの大冒険の興味深さの一つだと思います。

おわりに

第37話「一瞬にすべてを」の感想をまとめます。

  • マァム、とんでもねえ強さ
  • チウが薬草を5個も使った強敵が変わった
  • ダイがザムザに共感する最期のシーン、アニメでより美しく

次の回は「冒険の軌跡、これからの旅路」ということで総集編のようです。アニメで再び名シーンを見ることができそうです!

新アニメで描かれることが期待される、ダイの大冒険で押さえておきたい感動シーンは以下の記事にまとめています。