【2020年版】アニメ「ダイの大冒険」第39話「鬼岩城大上陸」の感想


【2020年版】アニメ「ダイの大冒険」第39話「鬼岩城大上陸」の感想

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こんにちは、fidnです。ダイの大冒険の約30年のファンです。

前回に続き、2020年版ダイの大冒険のアニメの第39話「鬼岩城大上陸」を視聴しました。

アニメオリジナルのシーンやミストバーンの名セリフなど、今回も見どころが満載でした。

原作との違いや心に残ったシーンをふまえて、長年のファンの視点で以下のスタンスで感想を書きます。

  • 原作や1991年版のアニメとネガティブな比較はしない
  • 監督・声優さん・作曲家さんなど制作陣をリスペクト

注意点としてこの記事はアニメだけでなく、原作のネタバレも含みます。

原作すべてとアニメを見ていない方はこの先を絶対に見ないでください。きっと後悔します。今回は特にです。

原作とアニメを見た方は、続きをお読みいただければと思います。

2020年版アニメ「ダイの大冒険」第39話「鬼岩城大上陸」の感想

第39話「鬼岩城大上陸」の感想をまとめます。

  • ロモス王の器のデカさがわかるアニメオリジナルの2シーンが追加
  • ベンガーナ王 クルテマッカVII世のやんちゃぶりからの学び
  • ミストバーンのセリフと次元の違う忠誠心

続いて、感想をそれぞれ詳しく書いていきます。

ロモス王の器のデカさがわかるアニメオリジナルの2シーンが追加

冒頭からいきなりアニメオリジナルのシーンが追加されていました。大きく以下の 2 つでです。

  • ロモス王に覇者の冠を使ってダイの剣を作る許可を取る
  • ロモス王がクロコダインに会う

1つ目のロモス王に許可を取ることについては、原作ではポップの以下のセリフのみでシーンとしては描かれていませんでした。

デルムリン島で覇者の冠を手に入れた後 わざわざロモス王の了解をとりにパプニカまで行ったんだぜ

引用元:ダイの大冒険 文庫版 第10巻 p.66

アニメでは「覇者の冠で剣を作って良いですか」と聞くダイに対し、ロモス王が以下のように答えていました。

それは既にお前のものじゃ
世界の平和のために役立つ武器として 生まれ変わるのに何の異論があろうか

引用元:ダイの大冒険 第39話「鬼岩城大上陸」

答える前に「ウォッホン」と咳ばらいをして一瞬「まさかダメなのかな・・?」と思わせてこのセリフ、粋な答え方です。

2つ目はロモス王がパプニカの港に上陸したときの、以下のようなクロコダインとの再会です。

  • 「ん・・」「あやつは・・!」とロモス王がクロコダインに気づく
  • クロコダインが一礼する
  • クロコダインのことを説明しようとするレオナ姫に対し、今はダイの仲間とわかっていると話すロモス王

第8話「百獣総進撃」では、敵だったクロコダインに胸倉をつかまれたり城を破壊されたりと散々な目にあったロモス王ですが、過去に触れることもなく理解を示す様子、器のデカさを感じました。

またクロコダインとしてもロモス王に弁解や謝りたい気持ちがあったのではと想像しますが、目をつぶっての一礼で敬意を表すにとどめています。

アニメがはじまって最初の 2 分ぐらいの短いシーンでしたが、クールな関係がわかるオリジナルシーン、とても良かったです。

ベンガーナ王 クルテマッカVII世のやんちゃぶりからの学び

自信過剰でイケイケなベンガーナ王は、アニメでも健在でした。

軍艦と戦車で軍事力を自慢しつつ、各国の王との話し合いには応じようとしない様子。アニメで声が入っていることもあり、自分勝手に見えるキャラ付けがより強調されていました。

一方で後述するミストバーンの「名セリフ」の少し前に、ミストバーンが各国の王に話しかけるシーンが見られます。

このシーンで最も驚いて腰を抜かしてしまっているのもベンガーナ王でした。

自信があることが良い結果につながるときもありますが、あまり調子にのってしまうと打ち砕かれたときにダメージが大きい・・。

ベンガーナ王は後に理解のある人であることがわかるので、ある種のかませ犬的なところはあります。

しかしマンガ・アニメの作品でありながら、自信と謙虚さのバランスの大切さを教えてくれるワンシーンだと思います。

そして第39話の極めつけはなんといってもミストバーンの名セリフです。

ミストバーンのセリフと次元の違う忠誠心

ベンガーナの戦車に砲撃され煙につつまれたあと、鬼岩城の真の姿が出てくるシーンが CG で表現されていました。

鬼岩城のまわりをぐるっと一周しつつ以下の演出がされる様子は、まさにドラクエのボス戦の変身シーンのようでした。

  • 両肩に青い炎がボッ ボッと灯る
  • 顔の前の階段も順番に青い炎が灯り、最後に目が光る

かなり気合が入った 3Dのモデルが使われているように見えたので、スケールを小型化したフィギュアやプラモデルにうってつけなのでは・・と思います。

実物大ガンダムのように実際の大きさで作るというのはちょっと無理そうですが、デカさを現実の世界で感じ取ってみたいと思ったのは私だけではないはず・・。

また鬼岩城が登場したあとのミストバーンの以下の名セリフ、声にシビれました。

お前たちに命令する・・・・・・死ね

引用元:ダイの大冒険 第39話「鬼岩城大上陸」

一切の容赦がないドストレートな表現は原作そのものですが、クールかつ渋みのある声でこのセリフを聞くと、強烈なインパクトがありました。

アニメ放送後に YouTube で配信された「ダイ好きTV#30」でも、台本に以下のように書かれていたことが語られていました。

思いがけないが当たり前の返答に驚愕を通り越して絶句気味の一同

上記の強烈なセリフは、バーンを守ろうとする「ミストバーン」のまさに本心そのものと考えられます。

(以下、ストーリー後半の核心の部分に関わる強烈なネタバレを含みます)

この時点ではミストバーンの正体であるガス生命体の「ミスト」は、バーンの体を覆っている状態のためです。

ストーリーの後半でミストバーンが封印を解き若バーンの肉体を操る状態になると、以下のように口調がバーンのようになるシーンが見られました。

うぬらには過ぎた冥途のみやげだわ!!

引用元:ダイの大冒険 文庫版 第20巻 p.145

5 7 5 になっていて覚えやすいセリフです。

この状態になると口調が変わることから、「ミスト」の考えでもある一方「バーン」の考えも少しは入っているのでは、と想像できます。

一方でバーンの体を覆っている状態のときは口調はそのままで、発言も「ミスト」の人格のままであるはずです。

第39話ではクロコダインやアキームの「主への忠誠心」が表現されたシーンもありましたが、ミストバーンのバーンへの忠誠心は次元が違うことを感じました。

おわりに

第39話「鬼岩城大上陸」の感想をまとめます。

  • 原作や1991年版のアニメとネガティブな比較はしない
  • ベンガーナ王 クルテマッカVII世のやんちゃぶりからの学び
  • 監督・声優さん・作曲家さんなど制作陣をリスペクト

次の第40話は「闇の師弟対決」です。アバンの使徒たちだけでなく、鬼岩城がどんな動き方をするのかも楽しみです。